日本とスェーデンの歯磨きの違い

「歯」に関する、こんな面白い記事をみつけました。スェーデンと日本での80際の高齢者が、それぞれ、どのくらいの「歯」の本数を温存しているかといったような調査をしたようです。皆さんは、具体的に、どのような数字を予想されますか?私は、全く浮かばなかったのですが、長寿国と呼ばれる日本は、世界的にみても高齢者が長生きする国なのですから、北欧のスェーデンよりは、歯の本数でいったら勝っているのかなと楽観的に予想を立てておりました。すると、その記事には、年齢が80歳である日本人とスェーデン人の温存している歯の本数は、【日本人:10本以下、スェーデン人:21本以上】であるというような記述がなされていました。この数字の意味するところは、遺伝的な違いであるのか、生活習慣の問題であるのか、はたまた食文化などの異なりが「歯」の本数に影響を及ぼしているのか、なんとも不思議な衝撃を覚えた記事内容でありました。実際は、このような、驚きの数字に関して、遺伝性、生活習慣、食文化など、様々な観点からの研究がなされているようなのですが、その中でも注目されるべき観点は、デンタルケアに関する認識の違いという事柄があげられるようなのです。スェーデンでは、日本で一般的に使用されているようなハブラシを使用していないようなのです。その形状の特徴としては、小さく丸みを帯びたブラシであるようです。さらに、歯ブラシでゴシゴシ歯を磨くというよりは、そのような、小さめのブラシで、歯の細かい箇所をチョコチョコ磨くといったような作業であるらしいのです。歯の隙間や根元などの、食べカスが溜まりやすい箇所を入念に磨くのだそうです。さらにそのようなブラッシングに加え、歯磨きと同じくらい、もしくはそれ以上に大切であると考えられているのが、デンタルフロスでのケアであるようです。デンタルフロスは、歯と歯の隙間を掃除するような道具になりますが、歯ブラシで、歯を磨く以上にデンタルフロスの重要性を掲げている理由は、歯にトラブルが最も起きやすい箇所から磨いていくというような手順になったようです。そのようなデンタルケアが、スェーデンでは一般的とされ、80際にして21本以上の歯の温存を可能にしているようなのです。

年代ごとのデンタルケアの重要性

「歯周病」は、年齢による免疫力の低下から起りやすくなると考えられているようです。加齢によって、歯周病が発生し易くなるのであれば、10代、20代、30代・・・と、歳を重ねるごとに、デンタルケアの求められる方法が異なってくる事に、気付いていない人が多いようです。若い年代で、歯周病菌が口内で、多少の悪さをして炎症を起こしても、免疫力が活発に働きかけを行う事で、軽度な炎症であれば治癒してしまっているようなのです。そのような事実を知らずに、いつまでも同じようなデンタルケアで十分であろうと思い違いをしていると、いつの日か、歯周病菌によって、歯の大多数を失ってしまうといった現実に、向き合わざる得ない日に直面してしまう人も少なくないようです。「歯」の健康は、年齢とともに失われるのが、自然現象であると思っている人々には、正しいお口のお手入れには、その損失を予防する事ができるという事柄に気付いて頂ければと思っています。毎日のお手入れに加え歯科医院などで、定期検診を受け虫歯や歯周病を予防することは、「歯」の健康だけではなく、皆さんの全身に関わる健康をサポートしてくれる役割を果たしてくれているのです。「歯」の健康の守る事は、「噛む」力によって「咀嚼」が脳への刺激を促進し、脳への血流を促す事から、認知症などの予防には働きかけると言われています。「噛む」という行動が、血液を脳へ送り込む働きをするポンプの役目を果たしているようなのです。ですから、健康的な「歯」を失ってしまうと、歯をくいしばったり「咀嚼」する力が弱まってしまうので、ボケが始ったり、認知症のような症状が現れやすくなると考えられているようです。このような状況を回避する為にも、年代ごとに必要なデンタルケアを知識として蓄え、また必要に応じて実行していく事は、健康的な老後のライフスタイルを設計する上での大切な骨組みとなりそうです。

歯ブラシの名称

今では当たり前のようにそう呼んでいる「歯ブラシ」という呼称も、明治時代にはマイナーな呼び方でした。当時は西洋歯ブラシの存在も知られるようになっていましたが、依然として「楊枝」と呼ばれていたのです。ただ構造は西洋歯ブラシと同様のものを使っていました。これを裏付けるのが、明治時代に催された内国勧業博覧会に関する記録です。それによれば、博覧会に出品された歯ブラシは「横楊枝」と名付けられていました。その博覧会が影響したかは定かではありませんが、大正時代に差し掛かる頃から徐々に西洋歯ブラシが量産されるようになり、名称も「楊枝」から変化していきました。歯ブラシという名称が定着し始めると、西洋に倣って豪華な造りのブラシも製造されるようになりました。例えば象牙や牛骨が材料として使用されたこともありました。ただこの頃はまだ現代の歯ブラシとは細かな造りを異にするものだったと言われています。さて、歯ブラシの歴史をもう少し深く探ってみましょう。世界的には、柄部と植毛部から成るあの形態の歯ブラシが使われ始めたのは10世紀だとされます。中国の遺跡で発見されたものがそれで、西洋も同時期に同じ形態の歯ブラシを使用していたかどうかは分かりません。因みに西洋で歯ブラシの存在を確認できるのは17世紀以降のことであり、それ以前の歯磨き文化は謎に包まれています。日本でも近代以前にどのように磨いていたのかは定かではなく、歴史家の解明が待たれるところです。では日本で歯ブラシの本格的な製造が始まった頃、メーカーは何を契機に生産を決意したのでしょうか。歯ブラシ製造の背景に西洋文化の流入があったことは間違いありません。当時の日本人がどのように感化されたのかは分かりませんが、そもそも江戸時代までブラシの文化自体が無かったことから、維新政府が積極的に商人に働きかけ、木製のブラシを制作させたことが契機になったと考えられます。つまりブラシそのものの開発が始まったことで、歯ブラシもまた量産の対象になったのです。量産が始まってすぐにブラシの文化に慣れたわけではなく、多くの日本人は試行錯誤を繰り返しながら洋式化を推し進めていきました。ブラシを心から必需品だと考えられるようになるには数十年を要したのです。

歯磨きに関する誤解

歯磨きは口腔の健康、全身の健康を守る上で大切な行動ですが、毎食後に磨くのは効果が小さいどころか、却って悪影響を及ぼすことがあります。それは、食事で分泌された唾液を洗い取ってしまうからです。唾液には口腔の環境を整える働きがあり、虫歯を予防したりします。虫歯は歯のエナメル質が酸で溶けることで生じますが、これを防ぐのが唾液なのです。ただ食後の歯磨きが習慣となっている人にとっては今更止めるのは難しいでしょうから、食後すぐではなく、30分くらい間を空けてから磨くようにしましょう。そうするだけで唾液の効果は発揮されます。ところで歯磨きに関する誤解はタイミングだけではなく、頻度や磨き方、道具についても存在すると指摘する人もいます。歯磨き剤は界面活性剤を多分に含んでおり、それで何度も歯を磨くべきでないと考える人もいれば、歯の表面に傾注した磨き方から脱却すべきだと喝破する人もいます。歯磨きの目的はプラークを除く事なのですから、表面を単純にゴシゴシするだけでは効率的に清掃することは出来ないというわけです。一生懸命磨いているつもりでも、歯学的にはプラークを取り除けていないのであれば、一刻も早く正しい磨き方を身に付ける必要があります。正しい磨き方は歯科医院で指導を受けるのが一番ですが、ここでも簡単にご紹介したいと思います。プラークを除くためには、まず歯間に注意して磨くようにしましょう。歯肉と歯との境界にも気を払います。そうすることで、歯周病に罹るリスクは減少します。この他にも、奥歯の溝等は注意を要する箇所として挙げることが出来ます。

介護用の口腔清掃器具

介護の現場では口腔を清掃することも多いのですが、その目的は口の清潔を保ちつつ、誤嚥を防ぐことにあります。ですから歯磨きも含め、口腔ケアは要介護者の生命に関わる重要な仕事なのです。その仕事を支える器具は沢山ありますが、スポンジブラシもその一つでしょう。細い柄の先頭にスポンジが付いた単純な器具ですが、粘膜を効率的に清掃することが出来ます。使い切りの商品が一般的で、1度使うとスポンジ部分はかなり汚れてしまいます。介護者の中には痰等が喉に絡んでいる人も多く、それらがスポンジに絡め取られるからです。スポンジブラシのサイズは多様ですから、用途に合わせて選ぶことが出来ます。次に挙げたいのが綿棒です。綿棒の中でも口腔用に開発されたものはサイズが大きく、色々な用途で使用することが出来ます。特に薬剤を塗布する時に重用します。3つ目に挙げるのが、粘膜用ブラシです。粘膜の面積は広いですから、それに合わせて柔らかい毛が広く植えられたブラシになっています。植毛部が球になっているものも使い方次第で役に立ちます。粘膜用ブラシには高級なものもあり、例えば電動吸引が可能な商品も存在します。最後に紹介する口腔ケア器具は、ウェットティッシュです。もちろんよく見かけるものではなく、口内に入れても問題の無いティッシュを指します。要介護者の状態によってはうがいが出来なかったり、吸引器具が使えなかったりします。そのような場合に、ウェットティッシュが代用品として活躍するのです。ウェットティッシュであれば本人や家族も持ち歩くことが出来ますから、必要に応じてすぐに準備することが可能です。

舌のケア

口内のケアとして、歯の健康に気を配るのはもちろん、舌の状態もしっかり確認しなくてはなりません。舌の表面につく苔状のものは「舌苔(ぜったい)」と呼ばれており、主に白色です。舌苔は、舌の上皮が荒れたりはがれたりした部分に、食べかすや粘液、細菌が付着することが原因で発生します。疲れているときや、胃腸やすい臓に負担がかかっている時、免疫力が下がっている時にも舌苔がつきやすくなるそうです。口臭の原因となることも多いそうですので、早めの対処を行いましょう。 舌苔がついてしまった場合には、舌のケアを行います。歯ブラシを使う場合は、毛先を舌の奥にあてて、手前に向かって動かします。必ず軽い力で行い、3回程度に留めましょう。舌のケア用のクリーナーを使う場合は、舌の中央、左側、右側とそれぞれ毛先をあてて、手前に動かします。歯ブラシと同様、力を入れ過ぎずに優しく行いましょう。舌の表面にある味蕾(みらい)に傷をつけてしまうと、感染症になる可能性もありますし、味覚に問題が出てきてしまいます。ケアに自信がない場合は、歯科で相談をすることで、正しい方法を説明してもらえます。長い期間、舌苔が落ちない、極端に量が多い場合などは他の病気も考えられます。素人判断はせずに、必ず専門機関に相談をしましょう。 舌は、体調を表すバロメーターとも言われています。定期的に鏡でチェックを行い、舌の状態を確認しましょう。歯磨きをするときに一緒に行うと習慣付けやすいそうです。舌のケアを行うことも大切ですが、そもそも舌苔を付着させないことが最も重要です。普段からストレスをためないこと、できる限り規則正しい生活を心がけるなど、体に負担を掛けないことを意識しましょう。

電動歯ブラシ

一般的な歯ブラシに加えて、電動歯ブラシの種類も多く販売されています。電動歯ブラシは電気の力で動きますので、人力で磨くよりも労力が少なくて済みます。正しく使いこなせれば、手で磨くよりも短時間でかつ多くの汚れを落とすことができます。
電動歯ブラシは、大きく分けて三種類あります。1つはその名の通り、「電気で動く」というシンプルなものです。1分間に数千回振動する「振動式」、円形のブラシを回転させて磨く「反転式」、最近では反転式に上下の微振動を加えた動きが主流となっているそうです。2つ目は、音波振動式の電動歯ブラシです。1分間に数万回振動するそうで、高速で電動することが特徴です。3つ目は、超音波の歯ブラシです。ヘッドの部分に超音波発振子を備えています。発する超音波が水や唾液を伝わって作用し、歯垢を分解します。振動をする訳ではないので、ブラシを手で動かして磨く必要があります。やっていることはあくまで「歯磨き」と同じですので、電動歯ブラシを使う場合にも、歯磨き粉を使うことが推奨されています。電動歯ブラシを使うときには、まず動かしやすい位置で握りましょう。歯や歯茎を磨くときには、力を入れ過ぎないことを意識しましょう。数秒間「当てる」ことが大切です。動かす時には、歯列に沿ってゆっくりとブラシを移動させていきましょう。磨く順番を決めておくとやりやすいそうです。丁寧な手付きを心掛けましょう。
電動歯ブラシは回転速度が速いため、間違った使い方をすると口内を傷つけてしまう可能性があります。子どもや高齢者など、使い慣れていない人が使う場合には注意をして見守ることが必要です。機械ですので取扱説明書をよく読み、正しく使用しましょう。

子供の仕上げ磨き

子どもの乳歯が生えてきはじめる時期ともなれば歯磨きを取り入れはじめ、同時に保護者が行う仕上げ磨きも行わなければならなくなってくることでしょう。仕上げ磨きは子供の成長に合わせて体勢を変えながら、丁寧に磨いていく必要があります。基本は保護者が磨きやすい体勢で、子どもの頭をしっかり固定することが大切です。子どもが長時間立っていられないときは、保護者の膝の上に頭を乗せて磨きます。保護者は正座で座り、磨きやすいよう子どもには上を向かせましょう。子どもが大きくなってきたときには、「立たせ磨き」が有効です。名前の通り、子供を立たせた状態で磨いていきます。子どもの背が低い時には保護者が膝立ちになり、横から顔を押さえ込んで磨いていきましょう。保護者が椅子に座って高さを合わせても構いません。子どもの背が高い場合は保護者が後ろに立ち、自分の腹や脇に子どもの後頭部を押し付ける形で上を向かせて磨きます。子どもの顔をしっかり固定すること、特に落ち着きのない子どもは動かないよう工夫をする必要があるのではないでしょうか。
なお仕上げ磨きを行う際は、子どもが磨き残しをしやすい部分を意識する必要があります。歯と歯茎の境目、歯と歯の間、奥歯の噛み合わせの溝は汚れが溜まりやすいので注意をしましょう。歯ブラシは歯に対して直角に当て、細かく動かして磨きましょう。この時、力を入れ過ぎてしまうと口内を傷つけてしまうので、必ず「弱めの力」を意識して磨きましょう。乳歯は奥歯の噛み合わせ部分の4ヵ所、上の前歯を中心に磨きましょう。上の歯を磨く時には、上唇の裏側にある筋を傷つけないよう気をつけるようにすることがおしうすめです。前歯の唇側や奥歯を磨く時には、「イ」の発音をする口、下の歯の裏側などを磨く時には「ア」の発音をする口をさせると磨きやすいです。

歯磨き粉の選び方

歯磨き粉は基本的には、歯垢や着色汚れを落とすことが目的です。しかし歯磨き粉にはさまざまな種類があり、成分によって効果も違います。例えば特に虫歯を予防するためにはフッ素が含まれたものが効果的ですし、知覚過敏など歯茎に問題がある場合は薬用の成分が含まれたものを選ぶ必要があります。問題が起きていないという場合でも、早めの対策が大切です。歯科で相談することで、自分に合ったものをおすすめしてもらえることもあります。
歯磨き粉を選ぶときには、用途によって選ぶと良いでしょう。目的や、口内の状況に合わせて選ぶことで大きな効果が得られます。例えば子どもが使うのであれば、子ども用とされた歯磨き粉を選びましょう。大人向けの歯磨き粉と比べて刺激が少なく、子どもが嫌がらないようフルーツなどの甘い香りが多くなっています。ほとんどの製品に虫歯予防のためのフッ素が含まれており、特に子どもは歯が弱い状態ですので効果的です。他に、歯周病を予防するためには、殺菌剤や抗炎症剤などの薬用の成分が含まれたものを選ぶ必要があります。歯周病の元となる菌を殺菌できますし、菌の付着を予防できるよう成分が配合されています。薬用であるために、歯科で販売しているということも多いようです。
歯磨き粉は、使っているうちに歯が擦り減るという心配をする人がいるそうですが、実際に問題になるほどの擦り減ることはありません。歯をコーティングしているエナメル質は、人間の最も硬いとされる部位とされています。ただし、普通よりも研磨剤を多く含んでいるものである場合や、強く磨いてしまう癖がある場合はこれに限りません。正しい歯磨き方法と成分を学んで、歯にダメージを与えないようにしましょう。

歯磨き粉の成分

歯磨きをする時に、歯磨き粉を使用する人も多いでしょうが、その成分に注目したことはあるでしょうか。歯磨き粉は人の口内で使われるものですので、安全性が約束された成分のものが市場に出回っています。「化粧品」として扱われている歯磨き粉は、湿潤剤、清掃剤、発泡剤、香味剤、粘結剤が基本成分となっています。効果は、ステイン(着色汚れ)の除去、口内の洗浄、歯石・口臭の予防が期待されます。化粧品とは別に「医薬部外品」と分類される歯磨き粉は、さらに薬用の成分が多くなっています。虫歯の発生や進行、歯肉炎や歯周病の予防などの効果があるとされています。
歯磨き粉には、基本的に成分表示がされています。例えば、グリセリンやソルビトールは湿潤剤と呼ばれ、適度な湿り気を与えます。サッカリンナトリウムやメントールは使用後の爽快感、炭酸カルシウムや無水ケイ素は歯を傷つけずに汚れを落とす効果があります。自分の口内状態を確認しながら、歯磨き粉を選びましょう。
歯磨き粉は、大きく分けて3種類あります。1つ目は粉歯磨き剤と呼ばれるもので、その名の通り粉末状になっています。清掃剤が多く含まれていることから着色汚れの除去に大きな効果があり、タバコのヤニなどが付着した人用のものもあるそうです。2つ目は、液体の歯磨き剤です。液体状ですので、口に含めばすぐに広がります。研磨剤が含まれていないため、歯を傷つける心配がありません。洗口液と違って必ずブラッシングをする必要がありますので、注意が必要です。3つ目は、練り歯磨き剤です。チューブに入っており、歯磨き粉としては一般的です。そのほとんどに薬用成分が含まれており、医薬部外品として扱われています。