歯ブラシの歴史 近代・現代1

この時代はコッホやパスツールらによる細菌学の発展にはじまります。この細菌学の発展とともに、19世紀の中頃から数多くの病原菌が発見され、歯科医学においても今日の口腔衛生の基盤となる口腔細菌が発見されています。

日本では19世紀後半から諸外国との交流が盛んになり、歯科医学においてはアメリカからの影響が非常に強かったようです。19世紀後半頃までは江戸時代にみられた「楊枝」、房楊枝や爪楊枝での歯や舌の清掃が盛んでした。しかし、明治になって西洋文化の影響を受けるようになり、歯ブラシが製造・販売されるようになりました。

初期の歯ブラシは鯨の鬚の柄に馬毛を植えた幼稚なものでしたが、明治1516年頃から牛骨が使われるようになり、大正4年頃にはセルロイドへと移行していきました。しかし、第二次世界大戦の戦中から戦後にかけてセルロイドが爆弾に使われるようになったことから全く手に入らなくなり、また木や竹を使用するように戻ったと言います。

植毛に国内で豚毛を使うようになったのは関東大震災の後で、それまで使われていた牛や馬の毛が不足したことから、その代わりに使われるようになったようです。

歯ブラシが一般に普及し始めたのは明治20年代の前半頃と考えられています。そして清掃用具として完全に位置付けられたのはその後半からと思われます。また、この頃には盛んに歯の清掃とともに舌の清掃が行われており、昭和の初期まで歯ブラシの把柄を薄くしてヘラ状にした舌かき歯ブラシが売られ、明治から大正にかけて盛んに使われていたようです。

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