電動歯ブラシ

一般的な歯ブラシに加えて、電動歯ブラシの種類も多く販売されています。電動歯ブラシは電気の力で動きますので、人力で磨くよりも労力が少なくて済みます。正しく使いこなせれば、手で磨くよりも短時間でかつ多くの汚れを落とすことができます。
電動歯ブラシは、大きく分けて三種類あります。1つはその名の通り、「電気で動く」というシンプルなものです。1分間に数千回振動する「振動式」、円形のブラシを回転させて磨く「反転式」、最近では反転式に上下の微振動を加えた動きが主流となっているそうです。2つ目は、音波振動式の電動歯ブラシです。1分間に数万回振動するそうで、高速で電動することが特徴です。3つ目は、超音波の歯ブラシです。ヘッドの部分に超音波発振子を備えています。発する超音波が水や唾液を伝わって作用し、歯垢を分解します。振動をする訳ではないので、ブラシを手で動かして磨く必要があります。やっていることはあくまで「歯磨き」と同じですので、電動歯ブラシを使う場合にも、歯磨き粉を使うことが推奨されています。電動歯ブラシを使うときには、まず動かしやすい位置で握りましょう。歯や歯茎を磨くときには、力を入れ過ぎないことを意識しましょう。数秒間「当てる」ことが大切です。動かす時には、歯列に沿ってゆっくりとブラシを移動させていきましょう。磨く順番を決めておくとやりやすいそうです。丁寧な手付きを心掛けましょう。
電動歯ブラシは回転速度が速いため、間違った使い方をすると口内を傷つけてしまう可能性があります。子どもや高齢者など、使い慣れていない人が使う場合には注意をして見守ることが必要です。機械ですので取扱説明書をよく読み、正しく使用しましょう。

子供の仕上げ磨き

子どもの乳歯が生えてきはじめる時期ともなれば歯磨きを取り入れはじめ、同時に保護者が行う仕上げ磨きも行わなければならなくなってくることでしょう。仕上げ磨きは子供の成長に合わせて体勢を変えながら、丁寧に磨いていく必要があります。基本は保護者が磨きやすい体勢で、子どもの頭をしっかり固定することが大切です。子どもが長時間立っていられないときは、保護者の膝の上に頭を乗せて磨きます。保護者は正座で座り、磨きやすいよう子どもには上を向かせましょう。子どもが大きくなってきたときには、「立たせ磨き」が有効です。名前の通り、子供を立たせた状態で磨いていきます。子どもの背が低い時には保護者が膝立ちになり、横から顔を押さえ込んで磨いていきましょう。保護者が椅子に座って高さを合わせても構いません。子どもの背が高い場合は保護者が後ろに立ち、自分の腹や脇に子どもの後頭部を押し付ける形で上を向かせて磨きます。子どもの顔をしっかり固定すること、特に落ち着きのない子どもは動かないよう工夫をする必要があるのではないでしょうか。
なお仕上げ磨きを行う際は、子どもが磨き残しをしやすい部分を意識する必要があります。歯と歯茎の境目、歯と歯の間、奥歯の噛み合わせの溝は汚れが溜まりやすいので注意をしましょう。歯ブラシは歯に対して直角に当て、細かく動かして磨きましょう。この時、力を入れ過ぎてしまうと口内を傷つけてしまうので、必ず「弱めの力」を意識して磨きましょう。乳歯は奥歯の噛み合わせ部分の4ヵ所、上の前歯を中心に磨きましょう。上の歯を磨く時には、上唇の裏側にある筋を傷つけないよう気をつけるようにすることがおしうすめです。前歯の唇側や奥歯を磨く時には、「イ」の発音をする口、下の歯の裏側などを磨く時には「ア」の発音をする口をさせると磨きやすいです。

歯磨き粉の選び方

歯磨き粉は基本的には、歯垢や着色汚れを落とすことが目的です。しかし歯磨き粉にはさまざまな種類があり、成分によって効果も違います。例えば特に虫歯を予防するためにはフッ素が含まれたものが効果的ですし、知覚過敏など歯茎に問題がある場合は薬用の成分が含まれたものを選ぶ必要があります。問題が起きていないという場合でも、早めの対策が大切です。歯科で相談することで、自分に合ったものをおすすめしてもらえることもあります。
歯磨き粉を選ぶときには、用途によって選ぶと良いでしょう。目的や、口内の状況に合わせて選ぶことで大きな効果が得られます。例えば子どもが使うのであれば、子ども用とされた歯磨き粉を選びましょう。大人向けの歯磨き粉と比べて刺激が少なく、子どもが嫌がらないようフルーツなどの甘い香りが多くなっています。ほとんどの製品に虫歯予防のためのフッ素が含まれており、特に子どもは歯が弱い状態ですので効果的です。他に、歯周病を予防するためには、殺菌剤や抗炎症剤などの薬用の成分が含まれたものを選ぶ必要があります。歯周病の元となる菌を殺菌できますし、菌の付着を予防できるよう成分が配合されています。薬用であるために、歯科で販売しているということも多いようです。
歯磨き粉は、使っているうちに歯が擦り減るという心配をする人がいるそうですが、実際に問題になるほどの擦り減ることはありません。歯をコーティングしているエナメル質は、人間の最も硬いとされる部位とされています。ただし、普通よりも研磨剤を多く含んでいるものである場合や、強く磨いてしまう癖がある場合はこれに限りません。正しい歯磨き方法と成分を学んで、歯にダメージを与えないようにしましょう。

歯磨き粉の成分

歯磨きをする時に、歯磨き粉を使用する人も多いでしょうが、その成分に注目したことはあるでしょうか。歯磨き粉は人の口内で使われるものですので、安全性が約束された成分のものが市場に出回っています。「化粧品」として扱われている歯磨き粉は、湿潤剤、清掃剤、発泡剤、香味剤、粘結剤が基本成分となっています。効果は、ステイン(着色汚れ)の除去、口内の洗浄、歯石・口臭の予防が期待されます。化粧品とは別に「医薬部外品」と分類される歯磨き粉は、さらに薬用の成分が多くなっています。虫歯の発生や進行、歯肉炎や歯周病の予防などの効果があるとされています。
歯磨き粉には、基本的に成分表示がされています。例えば、グリセリンやソルビトールは湿潤剤と呼ばれ、適度な湿り気を与えます。サッカリンナトリウムやメントールは使用後の爽快感、炭酸カルシウムや無水ケイ素は歯を傷つけずに汚れを落とす効果があります。自分の口内状態を確認しながら、歯磨き粉を選びましょう。
歯磨き粉は、大きく分けて3種類あります。1つ目は粉歯磨き剤と呼ばれるもので、その名の通り粉末状になっています。清掃剤が多く含まれていることから着色汚れの除去に大きな効果があり、タバコのヤニなどが付着した人用のものもあるそうです。2つ目は、液体の歯磨き剤です。液体状ですので、口に含めばすぐに広がります。研磨剤が含まれていないため、歯を傷つける心配がありません。洗口液と違って必ずブラッシングをする必要がありますので、注意が必要です。3つ目は、練り歯磨き剤です。チューブに入っており、歯磨き粉としては一般的です。そのほとんどに薬用成分が含まれており、医薬部外品として扱われています。

日頃のブラッシング

日常的なブラッシングに何か問題があった場合、本人が気づくことはできるのはだいたい病気にならないと分かりません。日常的なブラッシングに問題があった場合は直ちに改善を行うことで病気を回避することができるわけですから、第三者の視点が必要であるということは言えるでしょう。 日常的に習慣として歯科医院や歯科衛生士のもとなどに行ってブラッシングのアドバイスを受けるという機会をきちんと設けることが重要でしょう。これは、高齢者だけに言える問題ではなく子供などの場合にとっても重要で、小さい頃にブラッシングの悪い癖をつけてしまうと、なかなか大人になってからも改善することができずに、そのまま病気につながってしまうというケースを聞いたことがあります。

自分の歯の状況がどのようになっているかということを、自分自身で確かめるためには、大きめの鏡などを使って、口の中全体を見渡せるようにすることがポイントだと思います。歯ブラシは、大きさに限界があり、一度で磨ける本数は限られているため、一つ一つの歯を点検しながら磨くという事が将来の病気を予防するポイントであるという風に言っていいでしょう。

少し応用的な方法ですが、スマートフォンやデジタルカメラなどで、口の中を撮影して、どの部分に汚れが溜まっているのかということを確認する手段も、いいかもしれません。また、動画機能を使えばブラッシングをしながら、自分自身の口の中を移すことで、どこが磨けておりどの部分に歯ブラシが届いていないのかということを、判断できるという点でも自分自身の口の中を撮影してみるというのは、お勧めの方法であるという風に言えるのではないでしょうか。これは歯科医院でもっぱら用いられている方法で、歯科医院の先生が患者の口の中を映しながら説明をするのと同じ原理でやることができるわけです。

歯ブラシの強さ

歯ブラシを強く磨きさえすれば、しっかりと汚れも落ちるという風に勘違いしている人が多く、昔から力強く磨くことが重要であるという風に言われて育った世代もあるかもしれませんが、現代の常識からすればそれは間違っていると言えるかもしれません。

重要なのが、なるべく力を入れず最低限の力でもって丁寧に磨いていくこと。磨く力が弱くても何度も繰り返し繰り返し磨いていくことで、十分に歯茎にも刺激を与えられることになりますし、歯の表面の汚れも浮かせるようにして落とすことができるわけです。

また、この最中に重要なのは歯を磨く際に浮き上がった汚れを口の中に止めるわけではなく、頻繁にこまめにうがいをするなどして、ブラッシングの最中であっても汚れを口の中に留まらせないようにすることが重要だと考えられます。そして歯ブラシの毛の弾力が伝わるぐらいの強さで落ち着いて磨くということが重要です。一般的に言われているのは、長い時間が経っていない24時間以内程度の汚れであれば、強くブラッシングせずとも柔らかいため簡単に落とすことができるわけです。極端に言い換えてしまえば、少しでも歯ブラシの先端が汚れている部分に触れさえすれば、汚れを浮かして取ることができるので、あまり神経質にならず力を入れなくても良いということです。

ただ、歯周病の予防などのために歯周ポケットに刺激を与えるなどして予防を行いたいという風に考えている人にとっては、話は別になるかもしれません。こういう人にとっては、なるべく丁寧に歯磨きをするなどして予防したいと考えているでしょうし、歯茎をブラッシングする際には丁寧にかつ少し力を入れて歯茎に刺激を与えることもプラスだと言えるでしょう。

じっくり観察する

歯の治療を続けていく事や、それ以前に、むし歯や歯周病を予防するためのセルフケアを習慣化したいと思った際、やる気やモチベーションを高め、持続させていくためには、何よりも「歯磨きを続けて、口腔内がどう変化したか」という成果を実感する必要があると言えるのではないでしょうか。わかりやすい例を挙げるとすれば、健康な歯茎の状態を知るという事ではないでしょうか。良い状態でなかった今までがどんな見た目であったか、それが、健康になるにつれどのように変化してきたかということなどを、まず自分が一番に実感することが重要と言えるのではないでしょうか?人は「やればできる」という達成感を得ることにより、さらに頑張ろうという気になるのが正直なところでしょう。その積み重ねを実践して行けたら、それを繰り返すことによって、ますます歯磨きに力を入れ、口腔内の状態がどんどん回復していくという良いサイクルへと繋がっていくと言えるでしょう。また、達成感を伴うというのは、習慣のための大きなモチベーションとなるのではないでしょうか。それにより、向上心も育まれ、自身の習慣付けた歯磨きにより、健康を保っていることができていると実感することが持続させていくことにも繋がっていくと言えるでしょう。自身で育んだ向上心は、さらなる向上心に繋がり、前向きに頑張って行こうという活力へと変化していくと言えるのではないでしょうか。より良い人生を歩んで行くためにも、より良い歯磨きを日々積み重ねていくことが望ましいと言えるのではないでしょうか。頑張って続けてきた成果を歯医者さんに誉められれば、ますます歯磨きも楽しくなるのではないでしょうか。

細菌感染予防

毎日、毎食後歯磨きをしたとしても、なくなってくれないのが、私たちの口の中に棲んでいるとされる「常在菌」と言えるでしょう。この常在菌は、タチの悪いことに、口腔内や歯の病気だけでなく、肺炎や帯状癌疹などの原因にもなると言われています。たかが虫歯と思っていては、最悪、こうした病気になってしまわないとも言い切れません。口腔内だけでなく、体全体の感染症予防のためにも、最高のセルフケアと言えるのが「歯磨き」でしょう。歯磨きをして口をきれいにしておくことが、トータル的に健康維持に繋がっていくと言えるでしょう。近年、社会で問題視されている「誤嚇性肺炎」の予防にも、実は口腔ケアが重要視されていると言われています。これは、不潔な状態の口から食事を摂取し、食物を飲み込む際、誤って気管に入り、それとともに細菌が肺に入ってしまうというプロセスが挙げられているようです。その結果、思わぬ原因から肺炎を引き起こしてしまうようです。若年層ではあまり見られませんが、高齢者の方などは、最悪、死に至ることもあると言われているようです。このことからもわかるように、虫歯にならないと考えられる「入れ歯」などの洗浄も重要なセルフケアであるということが言えるでしょう。また、感染症以外にも歯周病と「糖尿病」や、歯周病と「リウマチ」と言った組み合わせの関係が注目されていると言われています。一見、何の関係もないように思われる感染症も、直接的に口から食べ物を摂取している限り、歯磨きというセルフケアが一番の予防策と言えるのかもしれません。定期的に歯医者さんに通っていたとしても、安心せず、コツコツ磨いていくことが大切と言えるでしょう。

様々な効果のある歯ブラシ

すでに一般的に普及している電動歯ブラシの他にも、様々な効果が期待できる歯ブラシが開発、販売されています。
電子によって効果的にプラークを取り除くのが電子歯ブラシです。電子歯ブラシは人体を通して歯ブラシに微弱な電流を流すことで、歯磨剤中のフッ素を歯質に取り込みやすくなると考えられています。半導体の光触媒反応によってプラークの除去を促進するソーラー歯ブラシとも呼ばれる光エネルギーを利用したもの、電池と人体で直列回路をつくり、人体に微弱電流を流すことでプラークを除去する電池内蔵式のもの、電池内蔵式と同じ原理に加えブラシの高速振動により、より高いプラーク除去効果が期待できる電動のものなどが市販されています。
水を使用する歯ブラシもあります。口腔洗浄器はノズルの先端から噴出される水の勢いを利用して、口腔内の清掃や歯肉マッサージを行うことを目的としています。うがいや吐き出しのできない患者や、起き上がることのできない要介護高齢者に対しては、給水吸引機能がついた電動歯ブラシが使用されています。また、自宅での療養、介護でも使用できるように価格を抑え吸引機能のみを備えた吸引機能つきブラシも開発されています。これらの製品は安全性を確保し、長期間衛生的な使用が可能になるように設計されています。

状況に応じた歯ブラシ

脳梗塞や脳出血などの脳血管障害の後遺症で麻痺などの運動障害や関節リウマチなどにより、歯ブラシをうまく使えない人が、自立したブラッシングができるように歯ブラシを改良して使用しています。握力が弱い場合は、柄を太くすると持ちやすく、力も入りやすくなるのでホルダーの太い歯ブラシが市販されています。また、包帯、紙粘土、スポンジ、介護食具用のハンドルを用いて改良をして使用するのも良いでしょう。腕が上がらないなど、口腔内に歯ブラシが届きにくい場合は、柄に割り箸などをガーゼやビニールテープで固定して長く加工するのがおすすめです。手用歯ブラシが上手に操作できない場合は、電動歯ブラシを用いるのも良いでしょう。
高齢者や細かく磨くことができな人のためには、ヘッドサイズが大きく軟毛で、柄の太い歯ブラシが開発されています。繊細な動きやブラッシングの際の力加減が困難でも、歯肉損傷の危険が少なく、広範囲を磨くことで清掃効率も上がるので、比較的自立したブラッシングが可能な人にはおすすめです。
義歯にも歯と同じようにプラークが付着するので除去が必要です。プラークが細菌の温床となり、残存歯の虫歯や歯周病を発生させてしまったり、接触する粘膜に口内炎を発症させる原因になったり、口臭の元になったりするので注意しましょう。義歯清掃には、義歯の形態に合わせて、留め金の清掃に適したもの、義歯顎堤部内面の清掃に適したもの、人工歯や義歯床の清掃に適したものなどがあります。また、高齢者や握力が低下している人でも握りやすいように持ち手をD字型にし、植毛部は粘膜面に届きやすいようドーム型に、軟らかい毛と硬い毛を混ぜて植毛されたものもあります。